3月6日

真昼のワイドショー、自殺した不登校の少年を偉そうに分析している大人が映っている。この大人に少年の気持ちが分かるはずなんてない。行かなかった理由なんて簡単だ。学校に行くのが嫌だっただけだ。

 

甘い感情がぼくの中に拡がる。

 

よく、陽が落ちたあと、街を突き抜けながら、川沿いを歩いてる。缶ジュースが買えるくらいだけの小銭と、圏外にしてある携帯電話だけを持って家を出て、ひたすら同じ曲を耳元で繰り返しながら、缶コーヒーを喉に流してる。 

携帯電話も缶コーヒーも、他人がつくったもので、それにすがりながら、他人を侮蔑してる。

 

川をみる。木片が流れていて、そこに向かって小石を投げつけてみる。ぼくはまだなにも見つけていなく、なにも分からない。

 

ときどき、どうしようもなくダメになってしまいたくなることがある。ダメになった後の空虚に浸って、そうしてはじめて自分が何なのか、分かるかもしれない。と、ずっと思ってる。